伊良部島の光 ②
綺麗な声で鳴く鳥たちのさえずりに目が覚めて、あー、もう夜明けが近いな、と思ってそっと起き出してベランダに出てみた。
まだ黎明。
気持ちのいい朝を予感させる、澄んだ空気。
Mちゃんはまだ夢の中のようだったが、敢えて起こした。
東に走って、日の出を見るよ!
ひたすら東に走る。
宮古島の東の突先である東平安名崎(ひがしへんなざき)を目指して走る。
東平安名崎に着く前に日が昇ってしまったが、どこかのホテルの前庭に車を停めた。
女性が一人、私たちより先にそこで朝日を眺めていた。
邪魔にならないように少し離れて私たちも眺める。
マゼンダ色の素晴らしい朝日!
細長い雲がやって来て、太陽を雪だるまのように二つに分けたかと思うと、今度はどうしてそうなったのかよくわからないのだけど、なんと、ハートの形になってしまった!
(スマホだと太陽の中が黄色に写ってるけど、実際はマゼンダ色一色に見えていた)
ハートの形の太陽なんて、生まれて初めて見た!
Mちゃんと二人で大興奮!
その間、わずか数分の出来事だった。
太陽が私達に数分間の素晴らしいショーを見せてくれた。
祝福されてるよね、私達!!
今思い返すと、ただの祝福ではなかったのかもしれないと思えてくる。
祝福されていたのだけれど、同時に、何か、私達のこれからの働きに期待されているような、愛を広げていって欲しいというような太陽からのメッセージだったのかもしれない。
宮古島の東の突先、東平安名崎に着いたころは、太陽はもうマゼンダ色ではなく、いつもの見慣れた太陽だったが、南の方角からスーッと現れて太陽に近づいた薄いエネルギーのような二筋の雲が私の目に留まった。
その二筋の雲は、さっきからあった白い二つの雲のそばにやって来て止まった。
それがまるで二体の白龍のように見えた。
白い雲が龍の頭である。
そこで止まる?
私に見せてくれてるよね。
白龍が姿を現してくれたんだよね!
胸がいっぱいになってしまった。
Mちゃんは気付かなかったようだけど、私は涙をこらえていた。
ホテルに戻って、朝食を摂り、いよいよ伊良部島に渡る。
③に続く。
伊良部島の光 ③ - マイソウルヒストリー My Soul History